HOME > 講師の紹介
江戸時代の祖母から明治時代の母へ、そして昭和時代の私へと伝えられた家庭料理やエピソードなどを平成時代の孫たちへ。更に先生方や師匠から学んだ料理や食文化を皆様にお伝えできたらと思います。
私は幼い頃から料理上手な母のもとで、当時としては珍しいマヨネーズやアイスクリーム、鶏の丸焼きやスコッチエッグ、茶碗蒸しや土瓶蒸し等を常日頃の中で自然に覚えました。毎年、年の瀬には三日三晩、母のおせち料理作りの手伝いに閉口したものです。医師であった父はこれまた、とりわけ子供たちの食事に気を配る人で「主婦は家族の健康管理者である。女の子は料理上手が一番。」との信念で私の大学進学は家政科と決められたのです。大学では和・洋・華の料理の基礎を野村万千代先生、大西セチ先生に学び、結婚後は鈴木学園(静岡県)にて20年余り料理全般のご指導を受けました。
その一方で茶懐石を岩崎宗知先生(東京)鈴木敏之先生・鈴木珠江※先生(三島市)から長い間、ご指導を頂き、料理の奥深さを知りました。
更に大野富美江先生(女子栄養大学)、辻嘉一氏・義一氏(辻留)にも通い懐石の素晴らしさにふれ多くを学びました。
実技では翠生庵(鈴木学園)の茶席で全国から茶事を学ぶお客様を対象に懐石をお出ししていたので、珠江先生の助手として水屋・台所仕事をいたしました。
また、日本料理講師として鈴木学園浜松校やSBS学苑の教室を担当しました。
同時に自宅の別屋敷にて茶懐石料理教室を主宰して36年になります。
喜田芳子
※鈴木珠江先生の「珠」は正式には「王へんに余」
【四季の味】 B5刷 上製本 オールカラー192ページ
新春(お正月)から春、夏、秋、冬と季節ごとにわけ、それに「茶の湯と懐石」の全6章から成っております。
同名のタイトルで読売新聞静岡版に4年余り掲載した内容に、新たに工夫を凝らした創作料理を加え、全部で220種類となっております。
またそれぞれの料理にまつわる故事やエピソードを交えて、単なるレシピではなく読み物としても充実させました。
「日本の食文化を正しく伝えていきたい」その願いを込めて執筆した本となっております。